近鉄往年の特急車両「ビスタカー」 |
★名古屋駅午前8時50分発、「五十鈴川行き」特急でビスタカー乗車 |
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私がビスタカーに乗車するのは実に40年ぶり。つまりビスタカーはすでに40年以上走り続けているのです。 |
ビスタカーは特別料金不要ですので、現役のうちに乗車しておくのも記念になると思いました。 |
近鉄名古屋駅の改札口。特急列車は向かって右側の4番ホームと5番ホームから発着します。 |
今回は午前8時50分発の「五十鈴川行き」特急に乗車します。 |
午前8時25分に到着、五十鈴川始発の特急としてやって来ました。降客扱いを終えたのち、車内清掃のため一度扉を閉めました。 |
近鉄は特急列車が多く、5番ホームはこの列車が出発したのち、すぐに大阪難波行きの「ひのとり」が入線するようです。 |
車両の中央部に扉を配置するなんて、ほかの鉄道会社では思い付かないのでは? |
そして2階建て車両は2両連結しており、2階部分同士で通行できるように高い場所に連結ホロがあります。 |
扉の左右の窓は階段部分の明かり取りですね。 |
車両の中央部といえばいちばん揺れの少ないいい場所なのに、そこを贅沢にも出入口通路にしてしまう近鉄のすごさ。 |
これがビスタカー中央に配置されている階段。階下にはグループ席が1両当たり2か所あります。 |
2階席には階段を昇って自動扉を開けて入ります。 |
ここが今回利用する2号車の後ろ半分エリアの2階席。このエリアの利用者はわずか8名でした。 |
おお、4番ホームにもビスタカーが入線して来ました。時間があったらこの2本のビスタカー並び写真を撮りたかったです。 |
今回予約したのは海側の12Aと12B。ビスタカーの2階席の窓は端部を除いて2列ごとに窓枠サッシがあるので、見晴らしがいいように座席を選びました。 |
2階席は天井がやや低く、窓が少し天井側に回り込んでいるので、太陽光が入りやすい形状と言えます。 |
この列車は8両編成で、私たちの乗っている2号車は7両目になるので、カーブに差し掛かると前方の車両が見えました。 |
2階席にいるというのは走行中はほとんど感じず、駅のホームでようやく少し高い位置にいることが実感できる程度。 |
名古屋線と大阪線の終点「伊勢中川駅」。 |
伊勢中川駅は線路の両側にホームがあり、接続列車とののりかえの利便性を考えてのことと思いますが、両側の扉を同時に開扉しました。 |
階段の先端には「志摩スペイン村」のマスコットキャラクターが飾ってあります。 |
ここが階下(1階部分)のグループ席。昔、伊勢志摩へ会社の慰安旅行に行ったときは、ここを何度か利用しました。 |
ビスタカーのトイレは1号車にあり、この扉を出て階段を降りて移動します。 |
連結通路は2階席部分にあるので、階段は1号車側に配置されているのです。 |
トイレは階段を降り切った通路部分にあります。 |
温水洗浄便座も設置してあり、古い車両のトイレとしては立派です。 |
そして1号車から戻って2階席部分に入るとこんな風景になります。 |
午前10時13分、定刻通りに宇治山田駅に到着。停車駅は多かったものの名古屋〜宇治山田間の所要時間が、復路に利用した停車駅の少ない「しまかぜ」と1分しか違わなかったのが不思議。 |
近鉄は新型特急車両の開発に余念がないですが、一方で昭和53年にデビューした「ビスタカー」が今も現役というのがすごいことです。このビスタカーは近鉄の歴史上では3代目にあたり、当時は「ニュービスタカー」と呼ばれていたようですが、私が初めて乗車したのは確か昭和56年だったと思いますので、この車両がデビューして間もない頃だったことは確かです。 今回乗車することになったのは、往復とも「しまかぜ」に乗車すると、伊勢神宮参拝後のおはらい町での時間が短すぎると思ったためで、家内のリクエストもあって実現しました。久しぶりに乗った「ビスタカー」は、ボディカラーやシート色が昔とは全く異なった色合いになっていましたが、4両固定編成で中央の2両が2階建て構造なこと、2階建て車両の中央に配置された出入口扉と階上・階下へ昇降する階段レイアウトは昔のまま。とても懐かしく思いました。 ビスタカーの2階席は天井が少し低いうえ、重心が高いせいで一般車両よりも揺れが大きいと思います。また、窓が大きく天井も近いせいで冷房の効きがあまりよくないとの評価もあるようです。さらに走り出してしまうと一般車両よりも高い位置に座っていることを実感できることは少なく、駅のホームに差し掛かったときに目線が高いことを認識するくらいでしょうか。それでも非常に珍しい2階建ての特急車両ですので、今回乗車してよかったと思いました。 |